三井記念病院歯科・歯科口腔外科部長
(社)日本口腔外科学会専門医・指導医
AQBインプラント公認インストラクター
大学卒業以来50年が経過しました。これまで様々なインプラントが発売されましたが、どれも経過がよくありませんでした。そのため、歯がないところには、入れ歯しか治療の方法がなかったのです。入れ歯の治療は誰にでも負けない自信がありますが、患者さんによってはなかなか満足していただけないのが現状です。そのため、最近のインプラント事情について友人である東京大学医学部口腔外科学教室の高戸毅教授に相談しました。
高戸教授から、昔のものとは違い現在のインプラントは経過が良好であること、骨のないところにも骨再生を行える治療法があることなどを教えてもらいました。そして、今、日本で新進気鋭のインプラント専門医を紹介して下さいとお願いしましたところ、津山泰彦先生を紹介していただきました。
津山泰彦先生はまだ若く、高戸教授の推薦があったものの本当にインプラント治療を任せられるのか不安があり、東京の三井記念病院へ津山泰彦先生の手術を見学にいきました。津山泰彦先生の手術を間近に見て目から鱗が落ちました。私も大学卒業後、しばらくの間、口腔外科の医局に在籍していましたのでたくさんの術者を見てきましたが、津山泰彦先生のスピード、正確さ、患者様への配慮などは、これまで見てきたことのないもので、感銘を受けました。われわれ歯科医師仲間が、津山泰彦先生のことを『神の手を持つ歯科医師』を呼んでいることが頷けました。
津山泰彦先生には、平成17年3月以来、当院でのインプラント治療をお願いしております。
これまで17年間で約1,628本のインプラント植立を行いました。これまで1本の脱落もなく、治療成績はほぼ100%でしたが、昨年になり2例脱落がありました。(一例はリコールに応じて頂けない方、もう一例は無理に固いものを噛んだ方)
どうぞ秋田県民の皆様に『津山ブランド』のインプラント治療を日本一安価な価格で提供いたします。
インプラント治療は、歯の抜けた部位に人工の歯根(しこん)を手術的(手術は抜歯程度です)に埋め込んで、人工歯根が顎の骨に固着した後、人工の歯冠を上から装着する治療法です。
インプラントは永久的なものではありませんが、日々の清掃(歯磨)と定期的な検診を継続することで長期的予後が期待できます。
インプラントの良い点は自分の歯と同様な感覚で噛むことができ、噛む力、味覚が低下しないことです。また周囲の健全歯を傷つけず、審美性(外見上)も良好です。
インプラントの留意点としては、歯を抜く場合と同様の手術が必要で全身疾患(重度の糖尿病など)やインプラントを埋め込む場所(顎)の骨が少ない場合など、場合によっては治療できない場合もあります。
インプラント治療は以下の手順で行います。
歯の抜けた状態(図1)
インプラントを植立した状態(図2)
人工歯冠を装着した状態(図3)
インプラントには2種類あります。
一体型タイプ(1part type : 1パートタイプ)と2つに分かれるタイプ(2parts type : 2パートタイプ)です。力のかかる奥歯などには1part typeが適しています。2parts typeは2つに分かれるために、豊富なバリエーションを持ち合わせています。
身美声を重視する前歯に適しています。また、他の治療と併せて行うときにも適しています。(例:抜糸直後、骨造成との併用など)両方のタイプも、治療から約2ヶ月で人工の歯を被せて噛めるようになります。
インプラントで噛めるようになるのは、使用するインプラントの種類や埋入する場所顎骨の状態、手術の経過によっても異なってきますが、手術後2ヶ月を目安にしています。その2ヶ月の間、基本的には抜糸と同様に普通の食生活をすることが出来ます。正しいブラッシングと定期健診をしっかり受けることによって、15年以上良好に持続されている患者さんもたくさんいます。
正しい手入れがインプラントを長持ちさせることにつながります
普通のインプラント手術では、入院する必要はありません。手術後は抜糸をした程度の安静が必要です。しかし、患者さんの健康状態や治療する本数などによって、入院して手術をする場合もあります。費用は手術代、インプラント代、インプラントに被せる人工歯代の合計です。治療する本数や場所により費用は異なってきます。
治療計画と費用、支払い方法についてはドクターに相談してください。
インプラントは、歯を抜く場合と同程度の手術が必要です。麻酔をしますから痛みに耐えながら治療を行うことはありません。
手術後、麻酔が切れても、抜糸程度の痛みしかありません。
そして2ヶ月後には、食べ物をインプラントで噛めるようになります。歯を抜いたとき、すぐにインプラントを埋入する簡易な方法もあります。わざわざ穴をあける必要がないので、負担がありません。インプラント埋入による痛みもありません。
年齢性別の制限はありません。
85歳の高齢者がインプラント治療を受けて自然に噛めるようになった例もあります。患者さんの健康状態や顎の骨の状態によって治療ができない場合があります。また、きちんとブラッシングが出来ない場合や定期健診を受けられない場合も、インプラント不適応となります。詳しくは、ドクターに相談してください。